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2023年6月5日、レンチング – 樹木由来の原料を使用した特殊繊維の世界的サプライヤーであるレンチング・グループ(本社:オーストリア、最高経営責任者:Stephan Sielaff、以下レンチング社)は、木質系セルロース繊維を使用した衣服や生地の高温の製造工程における黄変を軽減する新しい加工ソリューションを発表しました。最初はインナーウェアを対象に展開し、その後にアウターウェアやファッションアパレル衣料に拡大することで、このソリューションは衣服の成型工程における技術的な課題に対応する業界初のものとなります。また、衣服のヒートシール加工や、従来の縫製に代わるヒートシール粘着テープとボンディング機を使ったシームレスステッチ加工など、他の用途への応用も視野に入れ、次のステップに向けて取り組んでいます。
レンチングのファイバーテクニカルマーケティング&開発担当でバイスプレジデントのRex Mokは次のように述べています。「変色は、業界にとって長年の課題でした。 継続的な技術革新とパートナーの生地メーカーとの緊密なコラボレーションを通じて、私たちは、一般的な技術的課題を解決したのみならず、インナーウェアやアウトドア用衣類で植物繊維の使用量を増加させる可能性をもたらし、バリューチェーンの持続可能性も向上させました。この最新の技術的なイノベーションは、持続可能な木材資源に由来し、環境に配慮したプロセスで生産されているテンセル™リヨセルやモダール繊維などのセルロース繊維の用途の改善、拡大に向けたレンチングの努力を物語っています。これは、繊維バリューチェーンの持続可能な開発を推進するという当社の幅広い取り組みの一環です」
持続可能なセルロース繊維により製品がより美しく、デザインの可能性が拡大
高温成形による変色や黄変は、従来、衣料生産過程では避けられない問題でした。化学薬品を使用して合成繊維の変色を最小限に抑えることはできますが、この方法は木質系セルロース繊維の場合はあまり効果的ではありません。レンチング独自のソリューションは、このような課題を軽減し、木質系セルロース繊維を使用した淡色衣料の生産、染色時に発生する課題を解消することができます。
この新しいイノベーションを活用することで、レンチングの工場パートナーは、より幅広い色や色合いを採用することができ、消費者ブランドに対してより多様な生地や衣料品を提供することができます。パートナーの工場によってニーズはさまざまであるため、レンチングの技術専門家は工場と緊密に連携し、繊維や生地の技術分析、推奨事項、最終衣料段階までの継続的なサポートを提供しています。
Yelinの製品開発責任者のLi Weiは、次のように述べています。「当社のお客様からは、高温成形時の生地の黄ばみ問題が目に見えて改善されたと、ご好評をいただいています。レンチングチームの加工ソリューションと技術的サポートのおかげで、生地や色のさまざまな組み合わせの最適解を見つけられるようになり、当社の業務はより円滑になりました」
インナーウェアからアウトドア用衣類、その他の既製服まで、業界のニーズに対応
初期段階では、この独自技術をシームレスなランジェリーやシェイプウェアの生産にグローバルに使用し、その後、積極的な戦略により、アウトドア用衣類やその他のファッション・アパレル衣料分野にも技術を導入していく予定です。無縫製技術やヒートシールボンディングで製造された防水加工の服、ウィンドブレーカー、ジャケットなどの耐候性衣類についても、色とデザインの可能性が向上するというメリットが見込まれます。
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